小出裕章氏と大橋弘忠氏の誌上対決 (週刊現代)

2011年5月30日(月)発売の週刊現代の記事で、大橋弘忠氏( 東京大学大学院工学系研究科教授、原子力委員会専門委員)と小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)のコメントが共に掲載されています。

今回両氏が直接対話しているわけではありませんが、2005年に佐賀県で行われたプルサーマル公開討論会の模様(参考記事)を知る人にとっては、「因縁の対決」とも言える記事になっているように思います。

記事名

「プルトニウムは飲んでも大丈夫」原子力村の東大教授へ
(週刊現代 2011年6月11日号 5月30日発売)

小出裕章氏のコメント(転載)

「毒物というのは体への取り込み方でその毒性は変わります。プルトニウムの場合、水として口から飲むより、空気中に微粒子として飛ぶプルトニウムを鼻から吸い込むほうが怖い。ほんの少量でも吸い込むと肺がんで死んでしまうリスクが高まるからです。ですから、確かに吸い込むより飲むほうが危険度は低い。
とはいえ、水としてプルトニウムを飲んだとしても、被曝するのは事実。被曝というものに、安全なものはありません。したがって『プルトニウムは怖くない』という彼の発言は、明らかに間違いです」

大橋弘忠氏の見解

週刊現代編集部は、大橋氏に対し、「プルトニウムを飲め」と言われたら飲むことができるのか、また今でも「原発は安全」と言い切れるのか、直接取材を試みたということですが、大学に話すなと言われている、授業が始まるから等の理由で応じなかったそうです。

ただし今回の事故についてはメールでの返答があったということです。概要は以下の通りです。

・今回の事故の原因は津波だけであり、地震動はほとんど関係しない。10mを大きく超える津波は専門家も予想しなかった。津波が電源系をほとんど全滅させることや、海水冷却系の機器を流出させることも想定されていなかった。

・事故については東電はよく対応してきた。後は大きな放射能放出はないと思う。

・まじめに技術的な解説をする人を御用学者のように決めつける風潮があるのは残念。冷静な議論や判断、それに資する報道を期待する。

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