6月20日 「浜岡原発停止を言ってきたが事故は福島で起きた。私の判断は間違っていた」 小出裕章(MBS)

2011年6月20日(月)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。

番組案内

きょうは東京スタジオから20:00~2時間枠大でお送りします!東日本大震災から3か月余。被災者、避難住民の疲労、苛立ちはもはや限界を超えていますが、原発事故は収束の目処が立たず、被災地の瓦礫撤去も進みません。そして政治は混迷の極みにあります。被災者の生活再建はどうするのか?復興財源は?菅首相退陣は?そしてエネルギー政策は?与野党の震災復興担当者に直撃!ゲストは次の皆さんです。
民主党・山口壯衆議院議員(民主党筆頭副政審会長、震災復興特別委理事)
川内博史衆院議員(たね蒔きでお馴染み。消費税アップ不要論者で代替エネルギーにも詳しい)
そして野党自民党から西村康稔衆院議員(元通産官僚で原子力政策に精通。震災復興特別委委員)、原発コーナーでは小出裕章・京大助教(言わずと知れた反骨の原子力学者)にも電話をつなぎ、政治家の皆さんと生討論です。ご意見・質問メールもどしどしお願いします! 

録音

20110620 【1/4】たね蒔きジャーナル スペシャル拡大版 小出裕章

20110620 【2/4】たね蒔きジャーナル スペシャル拡大版 小出裕章

20110620 【3/4】たね蒔きジャーナル スペシャル拡大版 小出裕章

20110620 【4/4】たね蒔きジャーナル スペシャル拡大版 小出裕章

要約

・(今すぐ緊急で政治がなさねばならぬことは?)幾つかある。1つは汚染水をどうするのか。今11万トンの汚染水が溜まっている。何日後かにあふれると騒がれているが、もう既に溢れている。一時期ピットから流れ出ていたが、目に見える場所で漏れていただけのこと。実はトレンチやタービン建家地下などのコンクリートの構造物から漏れ続けていることに気がつかなければならない。まだ何日も余裕があるということではなくて、既に漏れているので早急に何とかしなくてはいけない。これにはもう1つの意味がある。現場で作業する人の被曝を少しでも減らすため。私はどうにもならないからタンカーを提案したが、これをするには政治が必要。例えばタンカーの乗組員は放射線業務従事者ではないので、緊急で被曝を許すという苦渋の選択をする必要がある。一度タンカーに汚染水を入れるとそのタンカーは使い物にならなくなるのをどうするかという問題がある。一番深刻なのは、海の上を走ること。猛烈な放射能を積んだ船が海を走ることが国際的に認められるかどうかということがある。

・(小出先生の案では、タンカーで汚染水を柏崎刈羽原発に運び、処理する意外にないと言っていたが?)はい。今の装置も即席でつくろうとしていますが、そんな余裕はない。今は戦争のような状態。何としても突破しなくてはいけない。そのために政治が力を発揮して欲しい。政治が果たす役割はとても大きい。やらなくてはいけない。

・(新しい事故処理の体制作りについてどう思うか?)すいません。私は政治が嫌いです。そんな委員会をいくら作ってもダメ。今でも原子力安全委員会という組織がある。しかし何の機能も果たさないまま今に至っている。これから委員会をつくるとか縫製を改正するとか悠長なことはいっていられない。今戦争が起きているわけですから、実行力がある人が力を発揮して乗り切るしか無いと私は思う。

・(原子力安全委員会委員長斑目氏の「(汚染水が漏れ続けているのは)間違いありません。(その量は)わかりません」という発言についてどう思うか?)斑目氏は科学者で、その判断しか無いと思う。私も一緒。わかりませんというのは斑目さんは正直だし、私もわからない。漏れているのは確実。できるだけ早く手を打たなくてはいけないのに、あふれるまでまだ何日もあると言っている。

・(海江田経済産業大臣のいわゆる原発安全宣言と再稼働についてどう思うか?)一言で言えば、あきれます。

・原子力発電所は機械。津波でやられたところもあれば地震でやられたところもある。その結果壊れた。機械である以上、地震でやられない、でも別の理由でやられることもある。どんな対策をしても、すり抜けて事故は起こるのは機械の本質。原子力発電所は事故が起きたときに本当に取り返しの付かないことになる。(日本の電力の)2割をやってる3割をやってる、止めたら電気代があがる、なんていう議論とは違うとてもつもないことになる。だから原子力発電所は都会に建てないと自民党政権時代からやってきた。今後も民主党も都会に原子力発電所を建てることなんて出来ない。

・(本当に安全かを国民に示せればという条件については?)(条件を示すことは)できない。機械である限り事故が起きるのは当たり前。それを認めた上で、原子力発電所は都会から離して建てるという原子炉立地審査指針も出来ている。自民党時代から立地指針を作ってやってきた。民主党もそれを踏襲している。

・(川内博史議員の「私は絶対踏襲しませんから」)はいありがとうございます。是非ともそうして欲しいと思う。

・(そうすると、本当に脱原発はできるのですか)簡単にできます。今現在原子力発電所が2割を絞めているのは本当。だが水力発電所と火力発電所は膨大にあるが、ほとんど止めている現実がある。日本で動いている原子力発電所をすぐ止めたとしても水力発電所と火力発電所で十分にピーク電力はまかなえる。ただし、そのためには揚水式の原子力発電所をピークの時に動かせるように用意しなくてはいけない。今現在老朽している火力発電所も運転できるようにしなくてはいけない。

・(揚水式発電はコストがかかるのでは?)はい。もともと原子雨力発電所の夜間電力を使う為だけに作られてきた発電所。殆ど動いてもいなかった。発電単価は高かった。今回の状況ではむしろ出番が増えるから、喜ぶべきこと。老朽火力発電所を動かすことも、老朽原発すら動かそうとしてたから同じようなこと。それさえ出来れば十分乗りきれる。

・(川内博史議員は「原発を全部止めても全然大丈夫」と発言したが、政治が動けば脱原発はできるのか?)うれしい。川内さんがそんなふうにおっしゃったこと。是非とも政治でやって欲しいと思う。

・(小出氏が是非とも政治家に伝えなくてはいけないこと。中長期的な脱原発についてはどのように考えるか)私は即刻原子力はやめてほしいと思う。そして今、原子力村のやることはまだまだあるとおっしゃったが、本当にそうなのです。どうにもならないほどの仕事がこれから何百年何線年何万年私たちは背負っていかなくてはなない。何十年か、私たちが原子力発電所をやって、電気を欲しいといったがためにこれから何百年何千年、あるいは本当にいうなら百万年にわたって放射能のゴミの始末をしなくてはいけない、という仕事を作ってしまった。私はどうしていいのかわかりませんが、ほんとうに大変な仕事が残っている。福島第一原子力発電所の始末だけでも、どれだけの犠牲を払って汚染をしてお金を払って、何百年やり続ければいいのかと思うと途方にくれてしまう。

・(安全な原発の基準はどのように決めるのか?決められるのか?)私は決められないと思う。(安全な原発はない?)はい。日本の原子力発電所でどこが一番危ないかとよく聞かれた。その時は浜岡原子力発電所と発言した。何より浜岡原子力発電所を止めて欲しいとずっと発言してきた。言うまでもないことだが、東海地震の予想震源域のどまんなかにある。世界中の地震学者が近い内に起きると言っている巨大地震。そこで原子力発電所が動いているのは到底認められないので止めてくれと言ってきた。

・(一旦停止したが、また動かすと言っているが)馬鹿げている。

・(菅直人内閣総理大臣が浜岡原発だけを止めて、自然エネルギー)浜岡が私は危ないと思うと発言してきたが、実は事故が起きたのは福島だった。私が判断していたことは、間違っていた。間違いは誰にでもある。見逃していたところで事故は起きる。それが事故の本質だと思う。これから安全を考えて動かそうといったところで、事故が起きてしまったら、こんな事故が起きるんだと思うというのが事故だと思っていただくしかないと思う。その時に被る被害の大きさは火力と比べても比にならない。とてつもない国家が潰れてしまうほどの被害が生じる。このようなものは洗濯すべきでないというのが私の考え方。

全体書き起こし

6月20日MBSラジオスペシャル 小出裕章氏と政治家3人との対話(1)
(続きは、まだ作業中でいらっしゃるようです。)

=====

録音音源の情報をコメント欄にてお知らせいただきましてありがとうございます。種まきジャーナルの音源の掲載が遅れた原因は、YouTubeアカウントの登録に私が失敗して、音源UP通知が届かなかったことが原因でした。改善いたしましたので、今後は良い形で更新ができると思います。

現在コメントは受け付けていません。