7月25日 瓦礫で発電するバイオマス発電について 小出裕章(MBS)

2011年7月26日

2011年7月25日(月)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。

番組内容

2011年7月25日【月】
「内部被ばく」引き続き
放射性物質が体の中に入ってしまうと、体の中で放射線が発射され続け被ばくしてしまう内部被ばく。広島と長崎の原爆投下でも、内部被ばくで多くの人が犠牲になったにも関わらず、戦後、国策や科学の名のもとに隠されてきたといいます。先週の水曜日、琉球大学名誉教授の矢ケ崎克馬さんに、そこまでお話しをお聞きしましたが、時間が足りずに終ってしまいました。きょうは、その続きです。東京電力・福島第一原発の事故の影響で内部被ばくは、どこまで影響するのか?矢ケ崎さんに聞きます。
京大の原子炉実験所の小出先生には気になる原発事故関連について聞きます。

録画

内容書き起こし
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(水野「京都大学現思慮実験所助教、小出裕章さんに伺います。小出さんこんばんわー」)

小出「こんばんわ」

(平野「こんばんわ、よろしくお願いします。」)
(水野「よろしくお願いしますー」)

小出「よろしくお願いします」

(水野「えー、今、ホームセンターで売られていた腐葉土、これ土地に栃木県産の腐葉土だそうですけども、その土からセシウムが出てきたというニュースをお伝えしました。腐葉土っていうのは、まあ木の葉っぱが落ちて、で、朽ちて、で栄養になってこう、土と一体化していくってものですよね。こうしたものの放射性物質というのは、まあ、出て当然なんですかね……?」)

小出「当然です」

(水野「はあー……。これはだけど、どんどんこうしたものがあの、見つかる場所が広がってくてるんですよね。」)

小出「はい。」

(水野「どこまで広がっちゃうんだろうという不安は抱かずにはいられないんですけれども……。」)

小出「えーっと、その栃木県産の腐葉土のセシウムの濃度というのが、今、私まだ知りませんけれども。濃度が高い低いを問わなければ、もちろん日本中汚れているわけですね。」

(水野「はい。そうですか。」)

小出「はい。関西地区だってもう土が、福島からの放射性物質で汚れてるわけですし。日本だけじゃなくて世界中が汚れてるわけですから。むしろ、当たり前と言わなければいけないとおもいます。」

(水野「そういうことなんですねえ。あの、そうした意味で、木の葉っぱ、あるいは木ということでね、一つうかがいますと。第二次補正予算案にですね、林野庁が1つの予算を計上しました。これバイオマスで発電する可能性を調査する費用なんですが。これからバイオマスの発電所をつくっていくという計画もあるようです。でそれを被災地につくっていくというような計画もあるようなんです。で、その時にバイオマスで発電する燃料としまして、被災地で発生した大量の瓦礫がありますが、この瓦礫の中の木の瓦礫、木のものを燃料にする、燃やして発電できないだろうかという話が出てきているようです。まあ、瓦礫を処理しつつエコの発電ができるという、ある意味一石二鳥というところを狙っているのかと思いますが。あのこれ今のところどこの瓦礫とかっちゅう情報までわかんないんですけれどもね。その木、の瓦礫の中にはやはり放射能汚染されたものもあるのではないかと、思うんです」)

小出「はい。当然あります。」

(水野「これを燃やすということ、どう捉えたほうがよろしいですかねえ?」)

小出「えー……、大変難しい問題ですね。要するにその福島県を中心として、いわゆる震災、あるいは津波で、瓦礫になったところがあるわけですけれども。それは放射能でも汚れている、のですね。要するに放射能っていうのはなんども聴いていただいたように、煮ても焼いてもなくならない、というものなわけで。瓦礫のままとっておいてももちろんなくならないし、焼いたところなくならない、のですね。でもし、瓦礫を処理するために焼くとするならば、えー、放射能が外に飛び散らないように、それなりの、排ガスの処理をしなければいけませんし、燃やしたあとに出てくる灰の中には猛烈な濃度の放射能が、えー、出てきてしまいますので、それをどうやって処分するのかっていうことも考えてからやるべきだと思います。」

(水野「やはり、相当そこは神経を使ってやらないと、また次の被害になってしまうわけですね」)

小出「そうです。でももう、あの、瓦礫自身が膨大にあるわけですから、いずれにしてもなにがしかの形で私たちが被曝をするということは避けられないということなのです」

(水野「うーん。ええ……、そうして平野さん、ずっと小出先生のおっしゃっていたこの福島第一原発の汚染水を地下水に混ざらせないための方策というのはやっとすすむんですか?」)
(平野「遮水壁ですね。これは地下ダムに近いものかもわかりませんけれども。先生あの、」)

小出「はい」

(平野「政府がですね。その前倒しでですね、今年の秋から、あのー、第二工程表でやるというようなことを言い出したんですけれども。)

小出「はい」

(平野「あのー、まあ1000億かかると、いうようなことで。先生あの、ずっと指摘されてましたけれども、このままいい方向に向かっていると見たらいいんでしょうか)

小出「もちろんそうだと思いますけれども。秋からじゃなくて今やらなければいけないと私は思っています」

(平野「まあ1000億というお金がですね。僕らにとっては非常にすごいお金だなあと思うんですけれども。それでももう当然、その先生はそんなにおおかかりにやらなくてもいいというようなお考えだったようにちょっと聞いたんですけども」)

小出「いえいえ、そんなことはありません」

(平野「ああ、例えば30メートル掘らなくても」)

小出「あ、はい。」

(平野「10メートルでも、やれる段階でやったらいいんじゃないかと。」)

小出「はい、えーとようするに、私自身もよくわからない、のです。」

(平野「ええ」)

小出「えー融けた炉心が地面にめり込んでいくはずだと私は推定してるのですが。そのめり込んでいく深さがいったい何メートルまでなのかということが私にはよくわかりません。で、そのめり込んでいった塊が地下水と接触しないようにしなければいけないのですが。えー、めり込む深さまでは最低やらなければいけないと。思いまして私は5メートルか10メートルというふうに言っているのですけれども。えー、確実な根拠があるわけでもありません。ですから本当に安心を求めていくならば、岩盤に達するほどの深さにまで行かなければいけないわけですし。そうするとずっとお金がかかるだろうと思います。」

(平野「はあ。そもそもこれ工程表、新しい工程表作るときにあの、ようするに格納容器の内部が状況わからないままこういうことを言い出しているんですよね」)

小出「そうですね。

(平野「これはあのやっぱり、見ない限りはいろんなものが、細部にあって、立てられないですよね」)

小出「もちろんです。でもそれが原子力発電所の事故というものの本質をむしろ表しているのですね。中身がみえないままやらなければいけない。」

(水野「中身を見られるようになるのはいつですか」)

小出「わかりませんけど、2号機と3号機に関しては、まだ原子炉建屋の中に入ることすらが出来ないのですね。でまあ、入ってみて、水位計ほかの計器を調整しながら作業をすすめる問事になるわけですけれども。ええ、まだまだ時間がかかるだろうと私は思います……。」

(水野「そうか、中身が確かめられないというのが、原発事故の本質ですか」)

小出「はい」

(水野「どうもありがとうございました」)
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7月19日 「核」に関するベストセラーについて 小出裕章(The Washington Post)

2011年7月25日

2011年7月19日、The Washington Postに小出裕章氏に関する記事が掲載されていました。コメント欄にて、茲愉有人さま、千葉ニュータウン在住Ms.さまなど多数に人に教えていただきました。

以下、The Washington Post「In Japan, nuclear bestsellers reflect new debate – The Washington Post」の訳出。

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In Japan, nuclear bestsellers reflect new debate
By Chico Harlan, Tuesday, July, 19

日本では、「核」のベストセラーが新たな論争を映しだしている
チコ・ハーラン  7月19日火曜日

TOKYO — A Japanese nuclear researcher with a four-decade track record of activism and obscurity was walking through Kansai International Airport a few weeks ago when he spotted a display of bestsellers at a bookstore. Glancing down, he saw his latest book, “The Lie of Nuclear Power,” with his face emblazoned on a corner of the cover.
 東京ー40年にわたって人知れずしかし積極的に活動の歴史を刻んできた一人の原子力研究者が、つい数週間ほど前に関西国際空港の中を歩いていた。そのとき彼はある書店でベストセラーの展示を見つけた。ちらりと目を下ろしてみると、そこにあったのは、彼の顔が表紙の隅を飾るその最新の著作「原発のウソ」だった。

For Hiroaki Koide, the moment confirmed a shift — that of a fringe interest turning mainstream. Four months into the most severe nuclear crisis in a quarter-century, while Japan’s bureaucrats and power industry chiefs tussle over nuclear energy policy, at least one industry has raced to make wholesale adjustments. Publishers are releasing books about nuclear power at the rate of more than one a day, according to bookselling Web sites, begging for content from authors who once wondered why they had so few readers.
 小出裕章にとって、それは変化を確信した瞬間だった。その変化とは、これまで人々の関心の範囲外だったものが主たる関心事になろうとしていることだ。日本の官僚たちと電力業界の責任者たちが核エネルギー政策を巡って激闘するなか、少なくとも一つの産業が、大規模な適応を急速になし遂げた。出版社は1日につき1冊を超える割合で核に関する本を出版し続けていると、書籍販売のウエブサイトは示しているのだが、かつてあまりの読者の少なさに驚いていた著者たちに就筆を懇願している現状だ。

Those books now drive Japan’s new national debate about nuclear energy policy. They also mirror the trend in the conversation, skewing four-to-one against nuclear power — roughly the ratio recorded in recent opinion polls. Some of the books are dispassionate, loaded with charts. Some drip with anger. Some are rueful. But taken together, they reflect a society that has increasingly lost trust in government information.
 そうした書籍は今や、核政策に関する日本の新たな国民的な話し合いを動かしている。それらの書籍は、また世論の傾向を反映しているのだが、最新の世論調査での大まかな数字によれば、それは原子力反対の声の方に4対1の割で傾いているのである。本の一部は図表を掲げて冷静に書かれたものだ。一部は怒りをにじませたもの。一部は悲しみにくれるものだ。しかしそれらはおしなべて、政府の情報への信頼喪失が増大する一方の社会を反映している。

The author list is eclectic, encompassing academics, journalists, industry experts, former insiders and renegade government officials. Eisaku Sato, a former Fukushima governor, wrote a book (“The Truth About Fukushima Nuclear Power Plant”). So did Yoichi Kikuchi, one of the engineers who helped construct Fukushima Daiichi. (“The Reason Why I, Who Made Nuclear Power, Now Oppose It”) One Economy Ministry official took a crack at telling an insider’s tale — “The Collapse of Japan’s Central Administration,” he called it — but about a month after Shigeaki Koga became a best-selling author, he was asked to resign, a request he has so far resisted.
 著者のリストは多方面にわたる。学術界の人々、ジャーナリスト、産業界のエキスパート、元インサイダー、そして反逆する政府官僚。以前の福島県知事である佐藤栄佐久は一冊の本(「福島原発の真実」)を著した。福島第一の建設にかかわったエンジニアの一人である菊池陽一も同様だ(「原発を作った私が原発に反対する理由」)。ある経産省官僚が「日本中枢の崩壊」と自身で呼ぶインサイダー情報を語って物議をかもした。しかしこの古賀茂明がベストセラー著者となった1ヶ月ほど後に、彼は退職を求められた。それはこれまでのところ彼が抵抗している要求である。

Though there is no definitive list of nuclear-related books published since the March 11 earthquake and tsunami that triggered the crisis, Amazon.com’s Japan site lists almost 100 released in the past 30 days. Minato Kawamura, a professor at Tokyo’s Hosei University, has tried to keep pace, spending more than $2,500 on 150 recently published nuclear books, including 100 re-released versions of older titles.
 この危機の引き金を引いた3月11日の地震と津波以降に出版された核関連の書籍は、これで終わりではない。アマゾンジャパンのサイトには、過去30日の間に100冊に達しようとする新刊が並んでいる。東京の法政大学教授の川村湊は遅れを取らないように、最近出版された150冊の核関連書籍に2500ドルを費やしているのだが、購入した書籍の中には100冊の復刻版がある。

Kawamura’s expertise in all things nuclear developed after he had written a nuclear book of his own — a diary-style account of the emergency’s first 15 days. When Fukushima Daiichi’s reactor buildings started to melt down, he had been in the middle of writing a book about Japan’s wartime occupation of Manchuria.
 川村の核に関する全ての専門的知見は、彼が核問題の本、最初の15日間の緊急事態に関するの日記スタイルの評論、を書いてから発達した。福島第一原子炉建屋でメルトダウンが始まった時、彼は戦時中の日本による満州占領についての本を執筆中だった。

“I called my editor and asked, ‘Um, can I change the subject?’ ” Kawamura said.
 「私は編集者を呼んでたずねました。『あのう、本のテーマを変えてもいいですか』って」と川村は言う。

Nuclear experts note that, for decades, Japan’s publishing industry followed a policy every bit as entrenched as the pro-nuclear message promulgated by Tokyo bureaucrats.
 核の専門家が指摘しているのは、何十年にもわたって日本の出版社が、東京の官僚たちの手で公布されてきた原発推進メッセージによって定着した政策にどこまでも従ってきたことだ。

“The saying was, a book that relates to nuclear power doesn’t sell,” said Jun Tateno, a former official at the Japan Atomic Energy Research Institute who published a little-read book in 2003.
 「核に関連した本は売れないと、そんなふうに言われてきました」。日本原子力研究所の元研究員、館野淳はこのように語る。彼は2003年に本を著したがほとんど売れなかった。

Academics and researchers in the field, particularly those who opposed the use of nuclear power, had little choice but to embrace obscurity. Koide, an assistant professor at the Kyoto University Research Reactor Institute, spent his career assisting with anti-nuclear lawsuits and giving lectures to small civic groups. He also wrote several dense books, most of them compilations of his lectures, starting with the 1992 title “Going Beyond the Realities of Radioactive Contamination,” which sold 3,000 copies, Koide said.
 この分野での科学者と研究者、特に核の力の利用に反対する者たちには、世に知られないことを受け入れる以外の選択肢がほとんどなかった。京都大学原子炉実験所助教の小出は、原発反対の訴訟を助けたり、少人数の市民グループへの講演を行ったりして生涯を過ごした。彼はまた多くの充実した本を書いたが、ほとんどは彼の講演を集積したもので、初めて書いた1992年発行の「放射能汚染の現実を超えて」が売れたのは3000部だったと小出は語った。

The March 11 disaster boosted demand for Koide’s expertise. Now his lectures draw up to 1,000 people. His phone rings twice a day, on average, with interview requests. He appears on television. But he acknowledges that the transformation has caused him more regret than satisfaction.
 3月11日の災厄は小出の専門知識の需要を高めた。今、彼の講演は1000人にのぼる人々を集めている。インタビューを求める電話は平均して1日に2回かかってくる。彼はテレビにも登場する。しかし、この変化が原因で満足する以上によりひどく悲しんでいるとを彼は認めている。

“I heard this book was selling well, but I have very mixed feelings about that,” Koide said of his new book, which has sold more than 200,000 copies. “It’s selling well because the accident happened. The last 40 years, I’ve been working in this field so accidents like this wouldn’t happen. Now something horrible happened, and my books are popular.”
 「私はこの本が多く売れていると聞きました。でも私はこれには非常に複雑な気持ちです」。彼の新著は20万冊も売れているのだが、それについて彼はこう話した。「事故が起きたから売れているのです。この40年間、私はこの分野で、こういった事故が起こらないようにと願って働いてきました。いま恐ろしいことが起こり、だから私の本は有名になっています。」

In conversation and in his books, Koide talks often about responsibility. For the nuclear accident itself, he blames both the government and Tokyo Electric Power Co., the plant’s operator. He blames the collusive relationship between regulators and operators. But he also blames the bystanders — indeed, much of the nation that bought the idea that nuclear power is safe.
 会話の中そして著書の中で、彼は責任についてたびたび言及する。原発事故自体については、彼は政府および原発を運営する東京電力の両者を非難する。規制する立場の者たちと稼動させる者たちの間にある腐敗した関係を非難する。しかし同時に、彼は傍観していた人々をも非難する。実際にこの国の大多数の人々は核の力が安全だという考えを支持していたのだ。

“Those who were deceived are also responsible for having being deceived,” Koide wrote in his book.
 「騙された人たちもまた騙されことに責任を負っているのだ」、小出はこのようにその著書に書いた。

Compared with the past, he wrote in earlier passage, more and more people are listening to him now: “People are beginning to realize that nuclear power is dangerous. I think maybe now is the time when we can make a decision to make a significant turnaround in our society.”
 過去と比べて、ますます多くの人々が彼の声に耳を傾ける今、彼は序盤の一説にこう記した。「人々は核が危険なものだと気づき始めている。たぶん今が、この社会をはっきりと方向転換させようという決定を我々が下すときではないかと思う」。

Special correspondents Akiko Yamamoto and Sachiko Iwata contributed to this report.
 特派員ヤマモト・アキコとイワタサチコがこのリポートを執筆した。

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このエントリーは元記事「In Japan, nuclear bestsellers reflect new debate – The Washington Post」を、ベストセラーに反映される新たな論争を参考にして、管理人が訳出したものです。

「nuclear」の訳は、「核」という表記に統一しています。


8月号巻頭特集「小出裕章の放射能の話」(DAYS JAPAN)

2011年7月24日

広河隆一氏が編集長をつとめるフォロジャーナリズム月刊紙「DAYS JAPAN(デイズ ジャパン)」の8月号の巻頭特集に「小出裕章の放射能の話」が掲載されています。

DAYSJAPAN8月号の目次を見る

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7月23日 小出裕章氏の滋賀県大津市での講演

2011年7月24日

2011年7月23日、小出裕章氏が滋賀県大津市にて講演をされました。コメント欄にて金原徹雄さまにて教えていただきました。

講演内容

テーマ  原爆・原発と憲法9条
日時   2011年7月23日(土)14時~16時
場所   日本基督教団  堅田教会
      〒520-0242 大津市本堅田3丁目18-6
参加費  500円
定員    70名

講師からひと言
福島原発事故の悲惨な被害を見るだけで,原子力など即刻廃絶すべきものであることが分かりますが,原子力には,それとはまた別の本質的な問題があります。「核」と「原子力」,日本ではあたかも違うものであるかのように思いこまされてきたこれら2つは実は同じものだということです。

引用元:9条と9条: 小出裕章先生の講演会について

動画

堅田9条の会例会 07/23/11 12:04AM
http://www.ustream.tv/recorded/16185189


5月25日 人形峠ウラン残土製64万個普及の放射能レンガについて 小出裕章

2011年7月24日

2011年5月25日付けで、動画サイトに掲載されていた報道番組を録画した動画に小出裕章氏のコメントがVTRにて紹介されていました。

3000平方メートルのウラン残土のうち、290平方メートルは米国に運ばれ処理されたが、残り2710平方メートルのウラン残土は、レンガとして販売した。それを決定したのは、当時の文部科学大臣小坂憲次氏だった。

録画
※小出氏の出演は17分15秒あたりから。

ウラン残土レンガ


見られない方は以下のURLから
http://vimeo.com/24250934

小出氏の発言部分書き起こし
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一方どんな放射線量でも被曝の恐れがあるものは人体に近づけるべきではないというのは京都大学の小出助教だ。

小出「被曝ということに安全量はありません。ですから法令を、法令の基準はクリアしてるから、いいというでしょうけれども、それは安全だということとは違うのです。なんの責任もない一般の人達に、その被曝源になるようなレンガをばらまくということは決してしてはいけないと思います。

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7月17日 「小出裕章氏に聞く—原発事故の嘘と真実」インタビュー音源(ラジオデイズ)

2011年7月22日

以前、6月24日付けで公開されていた小出裕章さんを平川克美さんがインタビューしたUstream動画をご紹介しました。今回ご紹介するのはその動画の音源バージョンです。

講演は小出裕章氏が伝えたいことを伝える場所ですが、インタビューはインタビュアーが知りたいことに小出裕章氏が答えるものです。このインタビューは大手メディアが取り上げない学者の世界の実情などに踏み込んでいて大変興味深いものになっています。

音源
※リンク先のページの下部でダウンロードできます。
ラジオデイズ : 対談・講演 | 小出裕章×平川克美「ラジオの街で逢いましょうプラス1」

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以前ご紹介したUstreamのエントリー
6月24日「小出裕章氏に聞く—原発事故の嘘と真実」インタビュー動画


7月21日 海に流れでたトリチウムは雨になって戻ってくる 小出裕章(MBS)

2011年7月22日

2011年7月21日(木)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。

番組内容

2011年7月21日【木】
「原発事故が故郷を奪った!」~音楽家ナターシャ・グジーさん
今日のゲスト、ナターシャ・グジーさん(31)は6歳の時にチェルノブイリ原発から3・5キロの自宅で被曝し、厳しい避難生活を余儀なくされました。ウクライナの民族楽器バンドゥーラ奏者として活躍、チェルノブイリ子ども基金の招きで来日したことなどから、この10年間は日本を中心に演奏活動を行っています。今月には福島県など東日本大震災の被災地でもチャリティーコンサートを開く予定です。「ウクライナの歌姫」ともいわれるナターシャさんに「原発事故で奪われた故郷への思い」「悲劇の経験者として福島原発事故被災者に何を伝えたいのか」、お話を聴きます。スタジオでの生演奏もあります。京大・小出先生の原発事故解説コーナーはリスナーからの質問に小出先生が答えます。

録画

20110721 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章

内容書き起こし

千葉「では小出さん、今日もよろしくお願い致します」

小出「はい、こちらこそ、お願いします」

(千葉「今日は毎日新聞論説委員の近藤伸二さんと一緒にお伺いしてまいります」)
(近藤「小出先生、よろしくお願い致します」)

小出「こちらこそよろしくお願い致します。」

(千葉「えー、さて今日もですね、スタジオにリスナーのかたからの質問が沢山来ておりますので、それを順番にお聞きしていきたいと思っています。まず1番たくさん来ている質問なんですけれども。これですね、大阪市のラジオネーム、ばいあすさん、という方からなんですけれども。半減期が8日のヨウ素131などは、とっくに不検出になっているはずなんですが、東京都下水道局が発表している下水の脱水汚泥中の放射性物質はセシウムだけではなく、いまだにヨウ素131が検出されています。最新の検査では息子夫妻が住んでいます府中市、足立区などはヨウ素131の検出量が増加しています。これはいったいなぜなのでしょうか。教えてください。という質問です」)

小出「えー。問題はヨウ素だけの濃度を見るのではなくてセシウムとの比を見たほうがいいと思います。」

(千葉「セシウムとの比……」)

小出「比です。」

(千葉「比べてみるということですね」)

小出「そうです。もともとのは事故が起きた当初は、ヨウ素はセシウムの10倍くらいありました。それで今、そうですね…130日くらい経っているでしょうか。そうすると半減期の10倍から15倍くらい経っていると思いますが。そうすると1000分の1にはもちろんなってるし、3万分の1位にはなってると思います。ヨウ素がですね。ですからもともと10倍、セシウムの10倍あったわけですが、それが3万分の1になったとすると、セシウムの3000分の1くらいのヨウ素が存在していることは、もちろんありうるのです。」

(千葉「はーはーはー。半減に半減を繰り返して」)

小出:そうです。なくなっているわけではないので。それで下水の汚泥にはものすごい濃度の放射性物質、ヨウ素もそうです、セシウムも含まれてきますので。ヨウ素ががまだ残っていたとしてもそれは不思議ではありません。だからセシウムとの比をとって考えてみたほうがいいと思います。

(千葉「必ずしも、今こうやってヨウ素が検出されてるからっていって、継続してたくさんのヨウ素が原発事故を受けて放出されているわけではないわけですね」)

小出:あのー、だと思います。データを私、今聞かせていただいたデータを見ていませんので正確にお答えできませんけれども。ヨウ素だけを見ているのでは駄目だと思います。

(千葉「はいわかりました。それからあ、次の質問になりますけど、これはイタリアのミラノにお住まいの方からいただいております。ラジオネーム、うりっせさん、というかたからです。)

小出「はい」

(千葉「今月中旬から肉牛の汚染が話題になっていますが、肉牛が汚染されていれば乳牛も汚染されていると考えるのが普通だと思います。そして牛が汚染されているなら、豚や鶏だって汚染された、えー、餌を与えられている可能性も否定できませんから、是非小出先生の意見も聞きたいと思っております。よろしくお願いします、という質問なんですが……」)

小出「もちろんですね。豚も汚れてると思いますし鶏も汚れてると思います。」

(千葉「まあ……それがどれくらいのレベルに達してるか……」)

小出「そうですね。それは測定してみないとわかりませんし、まあ、牛、今問題になっている牛はいわゆるその、稲藁(わら)を食べていたと言うのですね。豚とか鶏にどういう食べ物を与えてるのか私は正確には知りませんが。要するにその、事故の当時、屋外にあったものであれば、食べさせてるものがですね、同じ現象が必ず起きると思います。

(千葉「ああー、やはり同じように放射性物質を含んだようになっているということですよね」)

小出「そうです」

(近藤「先生、あの肉牛の対策なんですけれども、やはりこの全頭検査というのが必要なんでしょうか。あるいは、するとすればかなり手間がかかる作業なんでしょうか」)

小出「あの、結構手間がかかる作業です。ただし、肉牛って何百頭とか、せいぜい1000頭の単位で済むんじゃないんでしょうか。」

(近藤「そうですね。何百頭単位だったともうんですけども」)

小出「そうですね。そうであれば、あの、できると思いますのでやった方がいいと私は思います。」

(千葉「……わかりました。次はですね、えー、千葉県にお住まいのラジオネーム、やんやんやんさまというかたからですが。いよいよ夏となりました。海の水温もどんどん上がり、入道雲の発生から雨という夏の自然サイクルが始まります。福島から海へ投棄された汚染水に含まれている放射性物質が雨となって再び陸に戻ってくる可能性というのはあるんでしょうか、という質問なんですが」)

小出「もちろん、原理的に言えばありますね」

(千葉「うーん……」)

小出「ですから海へ流れていってるわけで。海から蒸発したものがまた陸に雨となって降ったりするわけで。例えばその流されている放射能の中には、トリチウムという名前の放射能もあります。それは、いわゆる水素なんです。放射能をもった水素なんですが。それも海へ流れ出てるはずで。環境に出ると水の形になります。H2Oという形ですね。そういう形になりますので、海水が蒸発して雲になればそれがまた雨になって落ちてくるという事ですので、もちろん循環して陸にもまた戻って来ます」

(千葉「ふーーん。あのまあ、どこかだけに固まってというわけではないと思うんですけれども。」)

小出「はい」

(千葉「広く薄くという形で、雨という形で陸に戻ってくるということですね」)

小出「そうですね。いろいろな形で一度福島からでたものは、汚染は低きに広げながら、ぐるぐるぐるぐるまわるということになり、なると思います。」

(千葉「放射性物質は基本的にはなくならないものですね」)

小出「ええ、ええ、そうですね。半減期でなくなってはくれますけれども。自然にも、放射能を放射能でなくする力はありませんので、結局どこかにあり続けるということになってしまいます」

(千葉「形を変えてつねにどこかにあると言うことですね。はい、わかりました。続いてこちらの質問です。こちらはラジオネーム、みずちのむえんさん(※上手く聞き取れず)という方からですね。人工放射線核種と天然放射線核種の違いということで、ある方の話を聞きました。そしたら放射線としては同じであるが、人工は蓄積し天然は蓄積しない問お話をされていました。今から、今、福島から漏れている放射線は自然放射線と同じだというような話をされるんですが、やはり人工のと天然では動き方が違うんでしょうか。教えてくださいということです。」)

小出「はい、要するに、私たちは放射能と読んでるものは、放射性物質なんですね。ものですから、体に取り込んだ時の人間の体の代謝というものが、そのもの、その物質ごとに違っているわけ、ですね。例えばヨウ素というもの、皆さんすっとこの間聞かれてきたと思いますが、ヨウ素というのは人間にとっては必ず必要な元素なのです。それでそれを甲状腺というところに集めまして、ホルモンをつくりだすと、そういう役割を持っています。そして天然にあるヨウ素というのは一切放射能をもっていない、そういうヨウ素だけが天然に、あります。そういうヨウ素を人間という生き物は甲状腺に貯めてホルモンを作るという、そういう生き物として今、私達はある、のですね。でも、原子力発電所の事故が起こりますと放射能をもったヨウ素が飛び出してくる、わけです。それで私たちの、人間のほうの側からみると、放射能をもったヨウ素なのか放射能をもっていないヨウ素なのかということが、まったく区別がつきません。ですから、放射能をもったヨウ素が環境に漏れてきてしまうと、それをまあ、せっせせっせと人間は体に蓄積してしまう、わけですね。でそれが甲状腺に集まると甲状腺の癌になるということになりますし、甲状腺の機能をまあ、損なうということにもなるわけで。え、天然という状態で放射能を持ったヨウ素はないところに、放射能をもったヨウ素を出してしまうわけですから、それは人間にとっては、まあ、ある意味まあ危険を抱えてしまうということになります。

(千葉「本来取り込むべきでないものを体の中に取り込んでいってしまっているということに成りますからね」)

小出「そうです。」

(千葉「はい、わかりました。小出先生ありがとうございました」)

小出「はい」