12月8日 除染は原子力村の新しい収入源になっています 小出裕章(ルモンド紙)

2011年12月8日、フランスのルモンド紙が小出裕章氏のインタビューを掲載しました。訳出は、ブログ「フランスねこのNews Watching」さんです。海外の原発関連の記事を日本語訳してブログに掲載されています。素晴らしいお仕事をいつもありがとうございます。

以下、ブログ記事を転載いたします。(注釈は日本人が読むときには不必要と判断し省いてあります)
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「除染は原子力村の新しい収入源になっています」ルモンド紙による小出助教へのインタビュー(12月8日)

ルモンド紙は12月8日、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教へのインタビューを掲載しました。ここではその一部をご紹介します。
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京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、日本の原子力分野で最も注目される人物の一人だ。日本政府の原子力政策に異を唱えたために、他の同様の考えを持つ科学者たち同様、ほぼ40年間にわたって科学界の「牢獄」に閉じ込められてきた。小出助教は何の責任も任されず、少しの予算しかあてがわれない「助手」に留められてきた。

原子力の危険性に警笛を鳴らす小出助教の著作は(長い間)世間の注意を集めることなく置き去りにされてきた。しかし福島で起きた悲惨な事故の発生以来、小出氏の2冊の著作―『原発はいらない』と『原発のウソ』―は現在も上位6位以内に入るベストセラーとなっている。又、小出助教による発言が掲載されているブログは、福島原発事故に関するブログ類の中でも最も読まれているものの一つに数えられる。

● 福島原発事故から9ヶ月が過ぎました。どんな教訓を引き出すべきでしょうか。

原発は人間が操作する機械です。失敗が起きないということは有り得ません。大学で勉強した後、僕は自分の人生を原子力に捧げたいと思っていました。僕は、どちらかと言えば保守的な学生だったと思います。そうしているうちに、1970年代の初め頃、女川原発の建設に反対するデモに同席する機会がありました。なぜ反対するのか、僕には分かりませんでした。しかし自分で調べるうちに、少しずつですが原子力の危険性について自覚が芽生えて行ったのです。日本に地震や津波があるから危険だと言うだけではありません。現在のレベルの科学では、原子力発電は危険なのです。どんな場所にあっても。

●日本政府の態度についてどう思いますか?

恥ずべきものだと思います。日本政府による福島原発事故への対応は、複数の面で非難を免れません。危険の過小評価、情報隠し、当初は原発から半径3キロ以内の地域の住民に対してのみ「念のため」避難するように勧告した、といった被災者の救出に関する遅れがありました。そして避難区域は同心円状に拡大されて行きました。放射能は風の流れによって(北西方向へ)動いて行ったのに、です。

●日本政府は今後、どうすべきでしょうか?

今すぐ全ての原発を停止すべきです。福島原発事故のレベルの事故がもう一度起きたら、日本はもう立ち直ることはできません。原発で発電しなければ電気が足りなくなる、という脅しは嘘です。現在停止させられている水力発電や火力発電の施設を以前のように稼働させれば、従来通り電気が確保できるのです。

●日本の研究者の大多数が政府の原子力政策を支持してきたのはなぜですか?

原子力の推進は政府の政策です。学術界やメディアはそれに追随してきました。そして、科学者たちは自分たちの世界に引きこもって、社会的責任を放棄してきたのです。政府と原発を動かす電力会社は、事故は起きないと信じようとしました―事故は起きないと信じるリスクの方を取ったのです。

●あなたは、原子力の歴史は差別の歴史だと発言しています。

原子力による発電は、特定の社会層を犠牲にすることで成り立っています。原発は電気を使う都市の近くではなく、自らを守る術をもたない人々が住む地方に建設されています。そして、大多数が組合に参加している正社員ではなく、請負労働者に大部分の被曝リスクが押しつけられているのです。原発で働いたことにより被曝に苦しめられている被害者の86%が「原発ジプシー」、すなわち請負契約の労働者なのです。

● 日本政府は「新しい段階」へと移りたがっています。「復興」や「除染」といった言葉が何度も繰り返し聞こえて来ます。

原子力推進のロビー勢力―私たちは「原子力村」と呼んでいますがーは同じ場所に居座り続けています。除染が彼等の新しい収入源となり、「復興」は建設会社にとっての思いがけない贈り物となりました。本当に除染をやるというなら、福島県内の全ての地区でやらなければなりません。でも、放射能に汚染された土をどこに持って行くと言うのでしょうか。

引用元:http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/128-f40d.html
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