12月11日【ペイフォワード環境情報教室】「どういうことが起きたのか、それがどの程度異常なのか、そして仮に異常だったとしても大事には至らないのかというように細かく報道すべき」小出裕章先生 第11回(文字起こし)

 Pay Forward 環境情報教室

2012年12月11日、8bitnewsインターネットラジオ【ペイフォワード環境情報教室】第11回目に小出裕章さんが出演されていましたので、このブログでも共有させていただきます。 以下、小出さん出演部分を文字起こししました。

▼出演者
聞き手:ロッキー沢田
ゲスト・小出裕章(京都大学原子炉実験所助教)

▼文字起こしは以下。

第11回目の今日は、京都大学原子炉実験所の小出裕章先生をお迎えして、12月7日金曜日に発生した宮城県沖の地震による女川原発並びに福島第二原発の影響についてご意見をいただきました。

◆沢田
本日のゲストは小出先生をお招きします。
よろしくお願い致します。

◆小出
はい、よろしくお願いします。

◆沢田
はい、あの〜、先週のですね、金曜日になります、あっと金曜日の夕方にですね、えっと〜宮城県沖で震度5ですね、5となります大きな地震がございまして。
それを受けまして、その周辺の原発の状況がどうかということが、あの〜私もみなさん不安でいたかと思うんですけども、その中2点ほど情報が入ってきておりまして、1点が女川原発、福島第一でなくて女川原発の冷却プールの水位の異常警報が出ていたと、こちらは原子力規制委員会からのメーリングリストによる情報が出ておりまして、で〜、こちらの中で、設備に異常はないと申しておりましたが、1号機、PLRの上部の震度大の警報、3号機使用済み燃料プールの水位高低の警報が発報しました、その後設備に異常がないことが確認され警報は解除されましたというニュースが一つ。
もう一つですね、若干ちょっとニュースソースとしては弱くて恐縮なんですけども、こういう情報があったということでお話すると、福島第二原発1号機で夕方5時23分、地震後に運転員が圧力の動きを見てやや不安定な動きに感じ、運転員の判断で念のためにSGTS(非常用ガス処理装置)を手動で起動したことが明らかになりました。
というような情報がありまして、ですがNHK等ですね大手マスメディアを見てますと基本的には確認したところにより異常はないと、いうようなことばかり出てまして、あの基本的に何か異常はあったものの大きなことではないというな表現が正しいのかと思うのでしけども、この点について先生いかがですか?

◆小出
そうですね。
まあ、報道のしかたということについては、今沢田さんがおっしゃったように、原子力を推進してきた側からは、何か常に異常なしというそういうメッセージしか届かないのですが、え、どういうことが起きたのか、それがどの程度異常なのか、そして仮に異常だったとしても大事には至らないのかというように細かく報道すべきだと私は思います。

え〜、ただ今回、今沢田さんが私に教えてくださった異常の内容というものを見る限りは、大きな異常だとは私は思いません。
え〜、女川原発で震度大の警報が出たり、プールの水位高低の警報が出たということは、地震が起きて建屋が揺れれば当たり前のことですので、むしろ警報が出て当然、その後きちっと調査をして異常があるかないかを見るということがもちろん求められるわけで、見た上で異常がなかったということであれば、それでいいだろうと私は思います。

それから、福島第二原発の1号機で、建家の内部の圧力がどうも高まったということのようなのですね。
それも原因が私にも分かりません。
何か異常なことが起きたのだろうと思いますが、え〜、建家の内部の圧力が、外部の圧力よりもし高くなってしまいますと、例えばその扉を開けてしまうと内部から外へ向かって空気が吹き出してしまうわけで、建家の内部は放射線の管理区域で放射能で汚れた空気が入っている場所ですので、え〜、内部から外部に空気が流れるようなことがあってはなりません。
ですから、必ず内部は外部よりも圧力を低く保っておかなければいけないということになっていて、通常運転時も常に建家の内部は外部に比べて低い圧力に保ってるように運営されています。
え〜、つまり内部の空気をフィルターを通して外部に放出しながら、放射能は出来る限り外に出さないというようなことをやっているわけです。
今回、地震によって内部の圧力が外部より高くなりそうになってしまったので、非常用のガス処理系を動かして、内部の圧力を低く保とうとしたということで、これもやりかたとしては真っ当だと、私は思います。
問題はどうして内部の圧力が高くなってしまったのかという、そのことをしっかりと調査をするということだと思います。

◆沢田
そうですか。
そうなると今回原子力規制委員会からのメーリングリストというものは非常用で皆さん個人でも登録出来るようになっておりまして…。

◆小出
そうですか、はい。

◆沢田
できればこれ、関心ある方が皆さんぜひ登録していただいて、あの携帯電話のメールというのみが対応していると、普通のメールアドレスは対応してないそうなんですけども…。

◆小出
あ〜そうですか。

◆沢田
そいで若干制約あるんですけど、そういった形で個人でも皆さん取れるようになっています。

◆小出
そうですか、私は携帯電話を持っていないので、私のような人間は情報を取れないということになっているわけですね。

◆沢田
そういうことになってしまうんですよね。ですので、ま、こういった形の情報が一つでもありますと、情報を皆さん個人個人で取っていくというのも重要ですけど、やはりあれですね、大手マスメディアが必要なのは、これが異常が無しだけではなくて、さっき先生おっしゃったように、やっぱりなんかしらの専門家による解説があった上での異常無しと…。

◆小出
そうですね。
内容がどういうものかということをきっちりと分かるような形で報道しなければいけないわけですから、大手メディアにもその点十分気を付けてやって欲しいと願います。

◆沢田
そうですね、正直私ども今、疑心暗鬼になってまして、なんぼテレビで異常なしって言われても、そうじゃないんじゃないかというまさに困った状態になってしまいますんでね、で〜そんな中で、あの〜今後地震の部分もちょっと強めの余震ということも来てますし、もう少し大きいのもいずれ来るんじゃないかとよく言われてる中なんですけども、やっぱり先生こういったときに今後も先生のこういった解説続けていきたいと思いますけども、また非常時も当然続けていきたいと思っていますが、どうしたらいいもんでしょね、次また大きなのが来たらといったときにどんな心構えといったものがあるものでしょうか?

◆小出
まあ、今現在で私が今一番心配しているのは、福島第一原子力発電所の4号機の原子炉建屋、そこに使用済みの核燃料プールというのが、ま、宙吊りのような形で今現在はまだ存在しているわけですけれども、大きな地震が起きてその使用済み燃料プールから水が抜けてしまうようなことになると、え〜、大変な放射能がまた流れて来てしまう可能性があるわけで、それを私は第一に心配しました。
でも、今回はそれほどの被害にはならなかったということで、まずは胸を撫で下ろしたわけですが、次にまた大きな地震というものが来るかもしれないということの警告だと私は受けて止めていますし、皆さんも次々これからもたぶんまた来るであろう地震のときには、情報をしっかり集めて、注意をするようにして頂きたいと思います。

◆沢田
そうですね。また先生も問題だということで指摘されていましたけど、原子力規制委員会の前回会議がまたございまして、今回またいろいろの〜臨界等何か起きた場合にですね、あのヨウ素剤って言うんですかね、こちらのほうを事前配布しないと基本的には効果が薄いと…。

◆小出
たぶん間に合わないですね。

◆沢田
と、言われている中で、あの〜事前配布すべきでないというようなことを、委員の中から、中村委員のようですけれども、お話が出てるというニュースが出ていまして、まあこういったお話、本当人命軽視とは言わないですけども、こういう情報を聞くにつれ、この原子力規制委員会というものはどれだけこう機能していないのかということが多々あるんですけども…。

◆小出
私もそう思います。

◆沢田
私たちとしてはせめて自治体ベースにどうにかやっぱりこういうものは用意してほしいというような要望していくことしかないんでしょうかね〜?

◆小出
そうです。ヨウ素剤はもうとにかく事故が起きて放射能の雲が届く前に飲まなければほとんど効果がありませんので、え〜、事故が起きたからといって、それから配るようでは到底間に合いません。え〜、住民にもあらかじめ配っておくということがいいだろうと思いますし、福島第一原子力発電所の事故というのは、私たちがどんなに望まないような事故も、時と場合によっては起きてしまうのだということを教えてくれているわけですから、原子力規制委員会こそキッチリと対応しなければいけません。

◆沢田
はい、あのSPEEDIの公開がま一つで、まず避難経路の選定にもなるでしょうし、まずはヨウ素剤という事前に出来ることもあるでしょうし、あとは避難ルートの確保というまあこういう大きなことが出来る筈なのが、未だに福島第一の事故を得ても教訓として生かされてない気がしますよね。

◆小出
まったく生かされていませんし、元々の原子力ムラの人たちが相変わらず牛耳っているわけですから、このような状態をとにかく少しでも改善しない限りはダメだろうと思います。

◆沢田
はい、今まさにあの総選挙の真っ只中というところで、あの〜脱原発か否かというところもあるんでしょうけども、まずはこういう今回福島第一の教訓を生かした形にしようと意志のある方が思いのほか少ないとは言わないですけども、ちょっとあの既存勢力の方の巻き返しに遭っているような雰囲気がありますけども…。

◆小出
そうですね、残念ながら私にもそう見えます。

◆沢田
そういった意味で私たち有権者がどういった判断をしていくかというのが、まさに目の前の課題としてあるような感じがしますね。

◆小出
はい。

◆沢田
これからもぜひよろしくお願い致します。

◆小出
こちらこそよろしくお願いします。

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