4.質疑応答/2012年11月18日 小出裕章さん講演会 in 鈴鹿国際大学(文字起こし)

4.質疑応答

2012年11月18日に鈴鹿国際大学で開催された「小出裕章さん講演会」の動画がYouTubeに掲載されていますが、2時間22分という長時間の動画ですので、全編視聴できない方のために、4つの記事に分けて文字起こし致しました。4件目は「質疑応答」です。

▼文字起こしは以下。

質問その1
質問その1:白血病などのがんの不安にどう対処していったらいいのでしょうか?

え〜、私は原子力の専門家ではありますが、え〜、医者ではありませんし、医学的な知識を十分に持っているのでもありませんので、え〜、白血病に関しての考慮ということは、申し訳ありませんけれども、私の手に余ることです。

そして、そういうことに関しては、例えば、国のほうも、学者たちが、何て言っているかというと、もう心配なんかするなと、心配するとむしろ病気になってしまう、笑っているところには白血病は来ないんだよと、いうようなことを言っている学者がいる。
100ミリシーベルト以下ならもう何でもないと、いうようなことを言っている学者がいます。

でも、それが私先ほど聞いていただいたように、全く正しくない、のです。
え〜、被ばくというものは、100ミリシーベルト以下であろうと、危険があるというのが、現代の学問の到達点なのであって、それをキチッと知らなければいけないと、思います。

ですから、もちろん福島のお父さん、お母さんという人たちが、自分の子どもたちのことに対して心配をするということは、当然のこと、なのです。
もちろん心配もしなければいけません。

ただし、ですけれども、どのくらい心に重荷を背負わなければいけないかということは、キッチリと数字で知っておくべきだと私は思います。
え、今からその数字を申し上げます。
もし、あの気になる方は、書き留めていただけばいいと思います。

1ミリシーベルトという被ばくをしてしまうと、え〜、ごく平均的な人で、2500人に一人がガンで死にます。
皆さんは1年間に1ミリシーベルトの被ばくしかしてはいけないという日本の法律で守られている人たちですけれども、1年間に1ミリシーベルトという被ばくだって、安全なのではありません。
2500人に一人がガンで死ぬぐらいの危険はあるけれども、それはもう諦めろよと、この日本という国で住む以上は諦めろと言って、社会的な正式で決まっているのが1ミリシーベルト。
だから、もし福島にいる子どもたちが、もし1ミリシーベルト、あ、人たちが、1ミリシーベルトの被ばくをすれば、そのうち2500人のうち一人がガンで死ぬぐらいの危険度を負いますよと、いうことなんです。

そして、え〜、日本の政府は今、猛烈な汚染地帯は人々を避難させたのですけれども、では、その猛烈な汚染地帯というものはどういう被ばく量になるのかと言うと、1年間に20ミリシーベルト、です。
それ以上の被ばくはさすがに許せないと、言って、人々を避難させているけれども、19.9ミリシーベルトの所は勝手に住めと言っている、わけですね、言ってみれば。
ですから、2500人に一人のガンで死ぬくじが、20倍までは我慢しろと、つまり125人に一人までは、もう今の汚染地で死んだところでしょうがないと言っている、のが日本政府のやり方です。

そして、私は、今聞いていただいたのは、ごく平均的な人のこと、です。
子どもは、ごく平均的な人に比べて、4倍も5倍も危険だと私は先ほども聞いていただきましたけれども、もし、20ミリシーベルトの被ばくを赤ん坊がしてしまうと、31人に一人がやがてガンで死にます。
30人はガンにならないということですから、それを受け入れることができるかどうかということが私たちに問われているわけですし、どうにも仕方がなくて、福島の現地で、今汚染地帯に取り残されて、自分の子どもが20ミリシーベルトの被ばくをしてしまうと、避けられずにそうなってしまうというのが、31人に一人のガンが、いずれ自分のところに回ってくるという、その程度の心配をやはりしなければいけない、ということです。

そして、何よりも大切なことは、出来ることは何でもやって、子どもの被ばくを少なくするという、ことです。
いろいろのことが出来ると思います。

私は先ほど外部被ばくから守る、少なくするにはどうしたらいいか、内部被ばくを避けるにはどうしたらいいかということを、原理だけ皆さんにお伝えしました。
子どもたちが遊んでいるところの、地面の汚染を剥ぎ取るということだって、外部被ばくを避けるために有効です。
子どもたちには、出来る限りきれいな食べものを回すということは、内部被ばくを避けるために有効です。
え〜、もちろん三重に住んでいる方々にとっても、有効ですし、福島の汚染地に住んでいる人にとっても、有効ですので、自分の子ども、原子力に責任の無い子どもを少しでも被ばくから守るということを何よりも優先に、え〜、考えていただきたい。
その上でどうしても被ばくをしてしまうのであれば、その危険の大きさということを承知した上で、その心配の程度と言うんでしょうか、心配の程度と言ったらおかしいけれども、そのくらいの危険なんだということをやはり承知しながら生きてほしいと思います。

質問その2

質問その2:火力発点を進めると二酸化炭素が増えて地球温暖化の原因になると言われてますが・・・

え〜、このことをちゃんと皆さんにお伝えしようと思うと、今日のような勉強会、もう1回開いていただかないといけない、それほどの、あの、ことです。
実はその話を聞いていただこうと思って、ここに見ていただくスライドも作ってきたのですけれども、先ほども私、時間をオーバーして話をしてしまいましたし、本当にその話を聞いていただこうと思うと、やはり時間が足りないと思いますので、簡単にお答えしたいと思います。

今、あの〜、ご質問くださったように、原子力を推進しようとしている人たちは、火力発電所を動かすと、CO2を出してしまう、そのCO2が地球温暖化ということを引き起こしていて、たいへんなんだから、原子力をやろうと言って、これまで宣伝を流してきて、多くの人たちがその宣伝に騙されてきたと思います。

皆さんの中にも、そういう、思われている方がいると思われますけれども、CO2って悪者ですか?
この地球にCO2が無ければ、植物は生きられません。
植物というのは、光合成という、光合成という現象で、大気中にあるCO2を合成して、自分のからだを作るのです。
それは植物です。
地球上にCO2が無ければ、地球は死の星です。
この星にとってCO2というのは、絶対に大切で必要なものなのです。

それが猛烈な悪者であるかのように、言って、原子力だと、言ってるわけですけれども、原子力をやって出来るものは、今日も何度も聞いていただいたように、核分裂生成物という死の灰なんです。
それは、絶対的に悪いものなんです。
CO2は絶対的に必要なものなんです。
放射能は絶対的に害悪なんです。

その両方を比較するなら、どっちを選択するかなんてもう分かっている。
原子力なんか絶対やってはいけない、と思わなければいけないと思います。
その上で、CO2がなにがしか悪いことをしていると言うのであれば、じゃあそのCO2をどうやって考えるかという、次のステップでそれは考える余地はあると思います。

ただし、ですけれども、私は、CO2が、地球の温暖化の原因だとは、実は思っていません。
皆さんは何かCO2が増えてきたから、地球はどんどん温暖化していると、ずっと聞かされているんだと思うんですけれども、それがそもそも間違えている、のです。
CO2がこの地球の大気の中に、激増してきたというのは、先の戦争が終わった1946年から、です。
猛烈な火力発電をやったり、さまざまなところで化石燃料を燃やすようになって、1946年から激増してきました。
大気中のCO2の量というのは。
それは本当です。

では、地球の温暖化って、いったいどういう風に起きているのかということを考えて欲しいと思います。
この地球という星は、暑いときもありました。
冷たいときだって、ありました。
古生代、中生代なんていう何億年、何千万年前は、ものすごい暖かかった。
恐竜が生きている時代は暖かかった。
今よりはるかに暖かい時代、でした。

そして、今から数万年前というのは氷河期だった、のです。
4回の氷河期というのがあって、地球全部が氷で覆われてしまうようなときがあって、それがまた溶けて、暖かくなって、冷たくなって、暖かくなって、4回繰り返してきました。
その間には、冷たいときと暖かいときの間には10度もの温度差があると。
それは、人間とは何の関係もなく、この地球という星の固有の性質として、暖かくなったり冷たくなったりしてきたんです。

地球温暖化なんだかんだと今騒いでいる人たちが、今、言っていることは、過去140年間に0.6度温度が上がったと、言ってるのが彼らです。
0.6度、地球の固有の性質で10度も変化するときに、100年以上かけて0.6度上がったというのが、それが本当に大切な問題なのかということをまず考えて欲しいと思いますし、じゃあ上がってきたという、その上がり始めたのがいつなのかというと、1800年。
よろしいですか。
CO2が地球大気中に激増してきたのが1946年、地球の温暖化、最近の地球の温暖化っていうのは、既に1800年から始まっている、二酸化炭素と何の関係もない、この地球という星の固有の性質で、温暖化に入っていた、そこにまた人間がCO2を出したことで、なにがしか効果があるかもしれないと思いますけれども、実は、温暖化自身は地球の固有の性質なんです。
まずは、そちらのほうをきちんと考えるべきだと私は思いますし、え〜なにがしかのCO2の効果があるということで言えば、そうかもしれないと私は思いますので、CO2の対策もこれからやればいいと思います。

やり方は簡単です。
エネルギーを使わないようにすればいい、のです。
え〜、この問題をもう一度聞いていただくためにはこういう勉強会、もう一度やっていただきたくなりますけれども、人間はエネルギーを使い過ぎです。
こんなようなことをやっていれば、CO2どころか必ず環境が潰れてしまいます。

今日、私、最後に田尻さんの話で公害の話、聞いていただきましたけれども、日本は公害のもう博物館のような、そんな国になっていました。
今、世界中もまたそれを後追いしようとしていますけれども、そういうことでたくさんの環境が破壊されている、エネルギーを使えば豊かになるというそのような考えかたそのものを改めるということが本当は必要なことなんだと思います。

質問その3

質問その3:放射能を除去すれば故郷に帰れると言われていますが・・・

え〜、今、日本の国は、何て言っているかというと、福島で確かに汚染があると、それを除染すれば、人々が帰れると、いうようなことを言っています。
でも、除染ってできない、です。

除染というのは、汚れを除くと書きますね。
でも、放射能を消すことはできない、残念ながら。
汚れは取れない、消せないんです。
何が出来るのかと言えば、今ここにある汚染を隣に移すと、いうことです。
汚れを移動させることが、できる唯一のことなのです。
ですから、私は除染という言葉じゃなくて、移染という言葉を使っています。
除染はできないけども、移染はある程度、できます。

そして、じゃあどの程度出来るかということなんですけれども、皆さん、ちょっと想像をしてください。
もし、ここが福島だとする。
そうすると、この建物みんな放射能まみれです。
一歩出た駐車場も、放射能まみれです。
敷地から出て、道路に出ても、道路が放射能まみれです。
道路を越えて、向こう、何なんだろう、家でしょうか、あったとしてもそこも放射能まみれです。
それを越えて田畑があれば、田畑も放射能まみれです。
林があれば、林が放射能まみれ、山があれば放射能まみれなんです。
そんなものの放射能、移動させるということが出来ると思いますか、皆さん。
出来ないんです、基本的には。

でも、やるべき移染はあると私は思っています。
私は先ほどから何度も聞いていただきましたけれども、やりたいことは、子どもを被ばくから守るということです。
子どもを被ばくから守るためには、出来ることはあります。
先ほども聞いていただいた、外部被ばくを防ぐ、防ぐということで、子どもたちが集中的に遊ぶ場所、学校の校庭であるとか、幼稚園の園庭であるとか、地域の公園であるとか、各家庭でも、子どもたちが遊ぶような庭があるなら、そういうところの土は全部剥ぎ取って、どかすべきだと思います。
消せません、放射能は。
でも、子どもが集中的に時を過ごす場所からはどかなければいけない。

じゃあどうするかということで、一番はじめにそれをやったのは、郡山の高校だったと思います。
学校の校庭の土を剥ぎ取りました。
そして、郡山市の廃棄物処分場に持っていって、そこで捨てようとした。
そしたら、その処分場の周辺の住民たちが、放射能のゴミを俺たちんところに持ってくるなと反対したんですね。
それはまたそれなりに理由がまた分かりますけれども、それでどうなったかというと、せっかく剥ぎ取ったその土はまた校庭に逆戻りしたんですね。
で、ブルーシートを掛けて、山になっているという。

そういうやり方はダメなんです。
子どもたちのいる場所に戻してはいけない。
やはり、消せないまでも剥ぎ取って、子どもたちが接触しない場所に移すしかないと、私は思っています。

そして、今、日本の国は、そういうことをやるために、中間貯蔵施設というようなものをあっちこっちに作って、で〜、そこにゴミを集めようとしています。
え〜、県単位で、栃木県であれば矢板市というところに、え〜、そんなものを作ってそこに集めてしまおうというようなことを、散々あちこちで国が計画しています。
でも、私はそれも正しいとは思いません。

先ほどから、除染とか移染とか言っている汚れ、それはいったい何ですか。
元々福島第一原子力発電所の原子炉の中にあった放射性物質です。
東京電力のれっきとした所有物なんです。

それを決してバラ撒きませんと言っていた東京電力がウソをついてバラ撒いた。
東京電力のものなんですから、東京電力に返せばいい。
真っ当なことだと私は思います。

一番それで真っ当なやり方は、東京電力福島第一原子力発電所の敷地に返せばいい、のです。
広大な敷地があります。
ただし、残念ながらそれは出来ません。
なぜかといえば、今現在あの事故は進行中なのです。
これからだって大量の放射性物質が吹き出してくるかもしれないという危機の中で、労働者が何とか放射能と向き合って、放射能を閉じ込めようとして戦争をしているんです、あそこで。
その現場にまた新たに放射能を持っていくということはたぶんできない。
困ります。

じゃあどうすればいいのかと、いうことで、私の一番正直な気持ちを言わせていただけると、東京電力の本社ビルに持っていくのがいい。
会長室はきっとフカフカな絨毯、だと思いますけれど、会長室に猛烈な放射能を持っていって埋め尽くすと。
社長室を埋め尽くして、重役室を埋め尽くして、東京電力本社ビル全部をとにかく放射能で埋め尽くすというのが、私は本当は一番いいと思います。

それだけの責任を彼らに取らせるべきだと思いますけれども、でも、皆さんもちょっと笑って、聞いていただいたように、たぶんできないでしょうね。

それなら私はもっと現実的に、可能な方策があります。
何かというと、福島第一原子力発電所の南、十数キロのところに、福島第二原子力発電所という発電所があります。
そこには4基の原子力発電所があって、え〜、去年の3月11日にかなりの被害を受けました。

でも、東京電力は、その4基の原子力発電所をまた再稼働させたいと言っている、のです。
私はふざけたことを言うなと、思います。
ウソをついて、周辺の人たちに、たいへんな苦しみを与えておいて、そして自分がバラ撒いた自分の所有物さえあっちこっちで勝手に埋めろと言うようなことを言って、自分の発電所だけは無傷で生き延びさせてまた再稼働させる、そんなことは到底あり得ないと、私は思います。
福島第二原子力発電所の広大な敷地、これをまずは自分の所有物だった放射能で、引き受けて、埋め尽くせるまで埋め尽くすべきだと、思います。
かなりやれると思います、それで。

それを埋め尽くしても、なおかつ足りないと言うのであれば、初めて、ではどこに移染するのかという議論を始めるしかないと思いますけれども、まずは子どもたちが遊ぶ、集中的に時を過ごす場所の汚れ、東京電力の所有物だけは、必ず東京電力に返す、移染する、まあ除染という言葉でもいいですけれども、やるべきだと思います。

ただ、残念ながら出来るのは、そこまでです。
街全体の放射能をどけるなんてことは、出来ませんし、一度どけたとしても、山からまた放射能が降りてきます。
いたちごっこになってしまって、え〜、何十年という単位で、汚染は結局取れないと思うしかないだろうと、思います。

私が何よりもやりたいのは、本当であれば、さっき見ていただいた地図の、放射線の管理区域にしなければならないほど汚れているところの人々は、すべて移住させるということ、です。
コミュニティ毎、集落毎、移動させな…移住させなければいけませんけれども、え〜、日本の国家が潰れるぐらいの
たいへんなことですけれども、でも、本当はそれをやるべき、ことだと思います。

以上です。

質問その4

質問4:食品はどこまで安全なのでしょうか?

食べものはもちろん汚れています。
全部です。
東北地方、関東地方の汚染地はもちろん汚れているし、三重だって、福島から飛んできた放射能、もちろんあるわけで、この三重の食べものだって、福島の放射能で汚れています。

もう全部汚れているんです。
汚れの猛烈に酷いものから、まあ比較的少ないものまで、分布しているという、そういう状況なのです。
何もすべて危険があるわけだし、大丈夫だとか安心だとかいうものは何一つないと、思ってください。

今、日本の国は何をしようとしているかというと、1キログラム当たり100ベクレルという基準を決めて、それ以上に汚染しているものは、それは酷いから市場に出回らせない、まず言いました。
だから安心していいと言っているんですが、次に何を彼らが言っているかというと、1キログラム当たり100ベクレルを下回っているものは、もうみんな安全なんだから気にするなと、言っているのです。
でも、それが正しくない。

わかってくださいますよね、今日、この会場にいらっしゃってくださる方は、わかってくださると思うけど、どんな微量な放射能だって被ばくして危険なわけですから、1キログラム当たり100ベクレルを下回っているとしたって、99ベクレルのもの、90ベクレルのもの、50ベクレル、10ベクレル、1ベクレルって、それぞれみんなそれ相応の危険がある、のです。

福島第一原子力発電所の事故が起きる前に、日本の米がどれだけ放射能で汚れていたかというと、1キログラム当たり0.1ベクレルです。
もし、100ベクレル許してしまうと言うなら、事故前の1000倍の汚染を許す、もうみんな気にしないで、それを食べろと、言っているのです。

数字も何も教えない、全部安全なんだと、そういうやり方なんですね。

私は、決定的に間違えていると思うし、今、質問してくださった方のように、すべての食べものに対して、どれがどれだけ汚れているということを正確に表示してくれと思います。
そうすれば、選ぶことができます。
そして、私はそれを知った上で、子どもを守りたい、です。
事実を知ることが出来なければ、子どもを守れないのです。
産地、少なくても産地、今出来ることは、せいぜい産地を選んで、福島から離れた所のものを子どもたちに送る、ということはもちろんできるし、皆さん、やっていらっしゃる方もあるんだと思いますけれども、私はそれよりももっと、本当のところを言えば、ちゃんと測定をして、どの食べものがどれだけ汚れているということを教えるべきだと、思います。
それを教えていただければ選択できます。

そのときの選択のやり方で、私はずうっと提案をしてきているやりかたがあります。
皆さん、18禁という映画、ご存知ですね。
18歳以下は見ちゃいけない、18歳以上になって初めて見ていいよというようなまあ映画がある、そういうような規制のしかたっていいかどうかって私は疑問ですけれども、少なくとも今日本にそういう映画の制度がある。
それを、食べものに導入すべきだと私は提案をしています。
60禁という食べもの、60歳を越えない人は食べてはいけない、60歳を越えたら何でも食べられる、今日この会場にいる方はたぶん何でも食べていいんだと思いますけれども、そうやる。
で、50禁、40禁、30禁、20禁、10禁というように食べものの汚染をきちんと分類して、子どもには出来る限り汚染の少ないものを回すと、いうやりかたをすべきだと思います。
食べもののパイは決まっているわけですから、汚染の少ないものを子どもに回すということは、残った汚染の強いものは大人が引き受けるという覚悟が必要なんです。
でも、その覚悟をしなければ、子どもを守ることができないという、既にそういう状態にあるのです。

でも、今、私が提案したやりかたは、どの食べものがどれだけ汚染しているかということが、正確に分からなければやることすらができないという状態になってしまっています。
私は日本の政府、あるいは東京電力が、食べものをもっともっと広範に調べて、それを公表して、皆さんに知らせると、いうことがどうしても必要だと思いますし、皆さんもそういう声をどんどん国、あるいは電力会社に届けて、言っていただきたいと思います。
以上です。

質問その5

質問その5:がれきはどのように処分したらいいのでしょうか?

瓦礫問題というのは、たいへん重要な問題です。

今、東北地方を中心に、猛烈な瓦礫というものが生じていて、もちろん、福島のものは猛烈に汚れているし、え〜、宮城のもの、岩手のもの、茨城のものと、ま、それぞれの場所で、まぁ汚染の濃淡はあるけれども、汚れているわけですね。
それをどうするかという問題が、避けることができない問題として、目の前にあります。

そして、私は京都大学原子炉実験所で働いていますが、原子炉実験所の中で特に、放射能のゴミをどうやってお守りをするかという、そういう仕事に責任を持って仕事をしています。
その私から見ると、放射能のゴミに向かう原則というのがあるのです。
それは、放射能のゴミは、それが発生した現場で、出来る限りコンパクトにして、ほかの産業廃棄物、ほかの一般廃棄物とは決して混ぜないで、そのゴミを専用に保管するというやりかたです。

今、日本の国は、あちこちで出ている瓦礫、放射能で汚れている瓦礫、それを全国にバラ撒いて、全国で焼却炉で焼けと言っている。
そして、焼いて出てきた、ま、猛烈な焼却灰というものが出るわけですけれども、それを全国の自治体が勝手に埋めろと言っているんですね。
その日本の政府がやろうとしていることは、今聞いていただいた私の原則からすると、完全に間違えています。

やってはいけません。
瓦礫を全国にバラ撒くなんていうこと、そんなことがまずやってはいけないし、出てきた焼却灰をそれぞれ埋めるなんてことはやってはいけない、のです。
私の原則に則って、一番正しいやりかたは、それぞれの現地に、専用の焼却施設を作って、そこで焼くと。

焼くこと自身は、私は実は賛成なんです。
なぜかというと、焼くと、放射能がコンパクトに濃縮されてくる。
あとのお守りがたいへん楽になります。

ですから、私は焼くことは賛成です。
現地で焼いて、現地でコンパクトになった焼却灰を、とにかくほかのゴミと混ぜないように保管するというやりかたが、則っ、私の原則に則ったやりかたです。

ただし、そのときに焼くという行為に伴って、灰のほうに移ってきて、環境に出て行く、行く、放射能が出て行ってしまう恐れがあります。
それは決してやってはいけないのであって、焼くときに放射能が環境に出て行かないような手当をする必要が必ずあります。

そして、それは実は出来るのです。
放射能を捕まえるための専用のフィルターというのは、さまざまなものがあって、本気でやる気なら出来る、のです。

瓦礫の焼却に反対している住民の皆さんは、それが信用ならないから、とにかくやられたら環境が汚れてしまうから反対だという風に皆さん言っているんだと思いますけれども、それは間違えていると私は思います。
ちゃんとしたフィルターを取付けさせることが出来れば、自分たちの被ばくも防ぐことができます。
もし、行政と喧嘩するならば、ちゃんとしたフィルターを付けろというそういう喧嘩のしかたをしていただきたいと思います。

そして、私は今、原則的なことで、完璧に間違えているし、やってはいけないと言いましたけれども、日本の国が原則的なやりかたをしないという、そういうデタラメな国なんです。
そういうデタラメな国があるがために、今、汚染地では、人々が環境に置き去りにされた放射能で被ばくを続けているというそういう状況が今ある、わけです。

私は何度も言いますけれども、子どもを被ばくから守りたい。
失礼ながら、今日会場に来ていらっしゃる大人の方々を守ろうとは私は思っていません。
もう、皆さん責任があるんだから、被ばくをしてもいいと思っています。

でも、子どもだけは守りたいと思っている。
私が子どもというときには、この会場にも来てくれている三重の子どもたちも、私が子どもというときの子どもです。
私は大阪に住んでいますけど、大阪の子どもだって、私が言う子どもです。
そういう子どもたちの被ばくをなんとか減らしたいと、私はもちろん思います。
焼却を引き受けて、そういう子どもたちを被ばくさせるなんてことはもちろんやってはいけない
、と思います。

でも、私がいう子どもには、汚染地の子どもたちだって含まれる。
そういう子どもたちをなんとか被ばくを少なくしようと思うときに、もう今はしかたがないと。
全国で瓦礫を引き受けるということだって選択になりうることだって私は実は発言して、いるのです。

そして、皆さんから怒られ続けています。
小出が瓦礫の焼却に賛成していると、いうように受け取られて、私は皆さんから怒られている。

でも、私は今聞いていただいたように、原則があるのです。
二つ。

バラ、散らばしてはいけない、でもそれをもし、その原則を曲げるのであれば、それぞれ焼くところの焼却施設で、放射性物質を外に出さないような、専用のフィルターというものをキチッと付けなければいけない。
そして、私は先ほども言ったようにそれは出来るのです。
やる気になれば出来る。

そして、そのやる気になってやった、やって、本当に効果があるかどうかということを、焼却施設の現場でテストをして確かめる。
それをやらせることが出来るなら、焼却施設周辺の子どもを守ることが出来ます。
それをやらないまま、大阪市もそうだし、伊賀市はどうか分かりませんけども、テストも何もしないままとにかくやりますというようなことを言っているわけで、それはもちろん認めてはいけません。
大阪市のやりかたも間違えています、その点でも。

そして、次ですけれども、出てきた焼却灰をそれぞれ勝手に埋めるなんてことももちろんやってはいけない、のです。
どうするかと言うなら、もし、瓦礫を全国の焼却施設に、で燃やすというなら、出てきた焼却灰は、元に戻して、1ヶ所で保管しろと、いうのが私の主張です。
1ヶ所はどこか、と言えば、それは先ほども聞いていただきました。
福島第二原子力発電所に戻せばいいんです。

大阪市が焼いて、大阪湾に埋め立てるなんてことは、もちろんやってはいけない。
東京電力に返せるような道筋を付けない限りは、引き受けてはいけないということだと思います。
伊賀市の場合もそうだと思います。

もしやるなら、ちゃんとした放射能を閉じ込めるための装置を付けた上でなければやってはいけない。
そして、出てきた焼却灰は必ず東京電力に返すという道筋を付けない限りはやってはいけない。
この二つを引き受けさせる、認めさせるというような運動こそ皆さんにして欲しいと私は思います。

以上です。

質問その6

質問その6:海の魚はどこまで大丈夫なのでしょうか?

たいへん難しいと思います。

え〜、今日、私は、福島第一原子力発電所から大気中に既に広島原爆168発分の放射能が吹き出したと、日本の政府が言っていると言いました。
そして、その2倍か3倍は出たと私は思うということをお伝えして、その放射能は陸地を汚染しているんですね。
さっき見ていただいた地図の通り、陸地を汚染して、いろんな食べものが汚れてきている。

でも、実はその大気中に出てきた放射能は、海にも落ちている、のです。
むしろ、陸に落ちているよりは、大量に海に落ちている。
そして、大気中に吹き出すんではなくて、そのまま地下水を通って、海へ流れているものも大量にある。
つまり海は汚れている
、んです。

ただし、今のところ、福島県漁連が漁をずうっと自粛しています。
だから、福島県の沿岸のものは、市場には出回ってきていないんだろうなと、本当かどうか分からないんですけれども、その程度の状態で、今、推移している。

そして、海の汚染については、データが、陸のよりもまだはるかに不足していると、私は思います。
え、特になんですけれども、私は先ほどからセシウム137という放射性物質が、一番注意をしなければいけない放射性物質だと聞いていただきましたが、正しく言うと、陸上の汚染に関してはそうです。

海の汚染に関しては、そうではありません。
セシウム137ももちろん重要ですけれども、それと同じくらいにストロンチウム90という放射性物質が重要です。
ストロンチウム90というのは水に溶けやすいので、大気中には出て来なかったけれども、海に流れていっています。

そして、ストロンチウム90は、さっきの表にもちょっと見ていただいたんですけれども、セシウムに比べて、何倍も危険が高い、です。
ですから、結局、海のものに関しては、ストロンチウム90という放射性物質がどれだけ含まれているかということ、それを注目するしかないんだと思いますが、セシウム137を測るのに比べて、ストロンチウム90を測るのは猛烈にたいへんなんです、実は。
放射能を測るという技術的な難題があってたいへんです。
ですから、データ自身がこれからもあまりたくさんは出て来ない、だろうなと思います。

え〜、そういうときに私たちが、どういうような注意が出来るかということで、私自身も悩んでいますが、なかなか難しいと思います。
出来るならまあ産地ということで選べばいいんですね。
福島第一原子力発電所の放射能は、日本は、あの卓越風は西風です。偏西風が吹いていて、西へ(東へ)流れていく。
つまり、太平洋側にあった福島第一原子力発電所から吹き出してきた放射能は、ほとんど太平洋に落ちている。

日本海はむしろきれい、なんですね。
そして、北海道や沖縄のほうに向かっては、あまり汚染の風が飛んでいっていないので、比較的きれいだと思います。
ですから、そのようにどこで獲れた魚なのかということに注意をするぐらいが、まあ精一杯かなと思います。

ただし、それも不安です。
なぜなら、福島沖で仮に魚を獲った、それを北海道まで行って、北海道の港で水揚げするいうことになると、北海道産になる、だと思います。
ですから、どこまで私たちが注意出来るのかということは、私には良くわかりません、申し訳ありませんが。

皆さんが分かる限り、やはりご自分で、産地でも何でも注意をしながら選んでいただくということだと思います。
そして、川魚であるとか湖の魚であるとかいうのであれば、それはあの産地が局限されていますので、西日本のまあ湖の魚、あるいは北海道の湖の魚とか川の魚とか、そういうものがもしも選べるのであれば、それを選んでいただけばいいだろうと思います。

たいへん申し訳ない、ほとんどお答えになりませんけれども、え〜、魚に関してはまだまだ安心出来るという状態ではないと思います。

質問その7

質問その7:今後私たちは正しい情報をどのように得ていったらいいのでしょうか?

え〜、私は原子力の場にいる人間ですので、私が知り得た知識を皆さんにお伝えするというのは、私の責任だと思います。
出来る限りやりたいと思います。
でも、これまでだって、私が皆さんに伝えられる情報というのは、ほんの僅かなものでした。

例えば、皆さん、普通だったらテレビとか新聞とかなんかから情報を得ていたんだと思いますけれども、私の情報なんかテレビや新聞は伝えてくれないという、そういう世界だった、のです。

3月11日を経て、ちょっと変わりましたけれども、でも、基本的には変わっていないと私は思います。
え〜、相変わらずマスコミは、国、あるいは東京電力のほうの情報を流すことを優先しているように私には見えます。

え〜、これを言っていいのかどうか分かりませんが、私は事故の後、大阪の毎日放送という、え〜、ラジオ局で、たね蒔きジャーナルという番組に、え〜、出させてもらうようになりました。
え〜、それから毎日のように、私が思ってきたこと、国や東京電力の発表が正しくないと思う情報を皆さんに伝えるようにしてきましたけれども、え〜、そのたね蒔きジャーナルという番組そのものが、ついに潰されてしまいました。
なかなか現在のマスコミ、マスメディアという世界も厳しい状況にあると思います。

かつて、戦争のときもそうだった、のです。
国がやると決めて、多く、たくさんの人たちがそれに加担していくと、いうようなときには、正しい情報なんて流れなかった、のです。
大本営発表しか流れないという時代だってもちろんあったわけで、そういう状態が、少なくとも原子力に関しては今も続いていると、私は思います。

ですから、私はもちろん自分の出来ることはやりたいと思いますし、皆さんに届けられる限り、お届けしたいと思いますけれども、皆さんの方も、そういう状況にあるんだということを知っていただいて、ご自分でやはり情報をきちっと集めて、判断して、どれが正しそうだ、これはやっぱりおかしいというような判断を、皆さん一人一人がやらざるを得ないというそういう時代に生きていると思っていただかなければいけないと思います。

え〜、申し訳ありませんが、私は出来ることはやりますので、後は皆さんが判断してください。

やさしく生きるって・・・一人ひとりで考え行動していきたいものです

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