4月28日 東電自身が安全だとしたものに、国がお墨付きを与えること自体がバカげている/アウターライズ地震に福島原発は耐えられるか(東スポWeb)

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2013年4月28日、東スポWebの記事「アウターライズ地震に福島原発は耐えられるか」に、小出さんのコメントが掲載されていましたので、その記事を転載致します。

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アウターライズ地震に福島原発は耐えられるか

=====(引用ここから)=====

これから数か月でまた、東北沖で大地震が発生する!? 地震予知第一人者の東海大学地震予知研究センター長の長尾年恭氏は「数か月から1年以内に、福島沖でアウターライズ地震が発生し、最大10メートル級の津波が東北地方を襲う可能性がある」と指摘している。具体性をもった話に、再び巨大地震への恐怖が広がっている。

アウターライズ地震とは、地震が発生しやすいプレート境界ではなく、その外側で起こる地震を言う。日本列島から太平洋側をみた場合、日本海溝の外側になる。震源は陸地から離れるため、揺れ自体は大きくないが、断層が垂直にズレるため大きな津波を誘発する。福島沖でこれが起きれば、影響が懸念されるのは事故が収束していない東京電力福島第1原発。貯水槽からの汚染水漏れや、シルトフェンス決壊など、ただでさえ問題山積みの復旧計画に加え、作業員の高線量被ばくや死という責任問題を抱えて前途多難な東電に、大地震に備える余裕などあるのだろうか。本紙が地震対策を東電広報に問うと「明日、地震が起きてもいいように対策を講じている」と回答した。だが詳しく話を聞いてみると、とても対策と呼べるようなシロモノではなかった。

東電によれば「当社の分析では、東日本大震災で損壊した原子炉建屋は、3・11と同等の地震が再び発生しても、壁などに多少のヒビが入っても機能を維持できるだけの耐震性を備えていると考えている」という。壁が吹き飛び鉄骨がひしゃげ、むき出し状態の3、4号機が、マグニチュード9級の地震にも動じないというのだから信じ難い。

また、津波対策については「当社ではアウターライズ津波は最大でも14メートルと分析しており、震災直後の6月にすでに海面からの高さ14・2メートルの防潮堤を建設済み」と回答した。だが、東電のいう防潮堤は、砕石を詰め込んだ蛇籠(じゃかご)を積み上げて遮水シートを挟んだ全長362メートルの、あくまで仮設のもの。勝手に分析した「最大の高さ14メートル」に、たった20センチ高くしただけだ。

この回答に対して、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は「ボロボロに壊れた建屋の強度は、すでに失われている。津波をかぶって原子炉建屋が倒壊すれば、今も毎日汚染水が漏れ出ているが、さらに大量の放射性物質が噴き出す可能性がある」と指摘する。

さらに「作業員が日常的に被ばくしながら復旧作業を進めるのに精一杯で、新しい地震の対策などできていないのが現状。東電自身が安全だとしたものに、国がお墨付きを与えること自体がバカげている」とバッサリ。

現場作業員の被害拡大を食い止めようという決死の覚悟にもかかわらず、東電本店と国の無策のせいで、新たな地震がさらに甚大な被害を生む可能性は高そうだ。

(東スポWeb 2013年4月28日)

=====(引用 ここまで)=====

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