2014年3月31日付の東京新聞のWebサイトに、小出さんも協力した市民測定所に関する記事「体内セシウム 市民測定所 被ばく不安に応えたい」が掲載されていましたので、情報として引用致します。写真も含む記事全文は引用元のWebをご参照ください。
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市民団体が運営し、体内の放射性セシウム蓄積量を調べられる測定所が、東京都新宿区で昨年末から活動を始めた。
東京電力福島第一原発事故後、各地に誕生した「市民測定所」は食品の測定が中心だが、尿を測定して体内の蓄積量を調べられる市民測定所は全国でも珍しいという。
事故から三年。メンバーは、放射能に対し母親らが抱える不安に応えようと意気込む。(鈴木久美子、写真も)
団体は「NPO新宿代々木市民測定所」。
税理士の桑野博之さん(51)が五人の有志と一緒に自費でマンションの一室に設立した。
原発事故後、子どもの被ばくの問題に関心を持ち、事務所スタッフを通じて知り合った京都大原子炉実験所助教の小出裕章さんや元東大アイソトープ研究所助手の小泉好延さんらの助言を受け、測定機を導入し、一昨年四月から食品の放射性物質の測定を始めた。
当初はホールボディーカウンターを導入して体内の放射性物質の測定も考えたが、設備が大がかりになるため断念。
その後、尿の検査なら既にある測定機でも可能と知り、準備を重ねて昨年十二月から始めた。
希望者に尿を二リットル集めて送ってもらい、放射性セシウム134と137を測る。
結果送付は約十日後。
有料(一万二千~二万四千円)だが、福島県から都内に保養にきた子どもらは無償で測定している。
尿に排出された放射性セシウム量を基に一日の摂取量、体内蓄積量を推定できるという。
「食品の選択など、生活習慣を決める一助にもなれば」と桑野さん。
これまで、授乳中の母親、鼻血が出やすい症状がある子どもなど、約七十人を測った。
福島市から都内に避難し、一緒に暮らす三人の子どもを測定しに訪れた母親(31)は「どこまでが事故によるものかはわからないが、とにかく知りたい。
測ってもらえなければ、自分たちの状態を知る目安がない」と話す。
スタッフの伏屋(ふせや)弓子さん(61)は、「『原子力ムラ』寄りではなく、中立な市民の立場で測定を続け、ささやかでも事故がもたらしたものを明らかにしていきたい」と話す。
測定所は火~土曜の午前十時~午後三時。問い合わせは電子メールで。
info@sy-sokutei.info
<市民測定所>
市民による放射能測定所を指し、食品や土壌など市民が持ち込んだ検体を測定する。
日本では1986年のチェルノブイリ原発事故後に各地につくられたが、年数を経て数が3、4カ所に減り、東京電力福島第一原発事故後に再び増えた。
現在は全国で100カ所以上あるといわれている。
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