11月8日 台湾第4原発で事故が起きれば、沖縄県内で3万7400人ががんで死亡する可能性 小出裕章(琉球新報)

2011年11月9日

2011年11月8日(火)、小出裕章氏の台湾原発の研究を琉球新報が報じました。

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台湾原発、沖縄に警鐘 小出氏が研究「風向きで健康被害も」
2011年11月8日

 原子力発電所がなく、本土の原発からも遠く離れている沖縄。しかし台湾では、建設中の台湾電力第4原発(原子炉2基)が2016年までに商業運転を始める見通しで、那覇は約590キロ、与那国はわずか約130キロしか離れていない。京都大学原子炉実験所の小出裕章助教の研究によると、第4原発で「チェルノブイリ」級の事故が起きた場合、風向きによっては与那国だけでなく本島地方、全国で甚大な健康被害を及ぼす恐れがある。国外の原発事故における防止策について、国際間の取り決めはないといい、小出氏は「原発事故は想定外の事が起きる。安全とは言いきれない」と警鐘を鳴らしている。
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8月13日 反原発の闘いと沖縄の闘いは同じだ 小出裕章(琉球新報)

2011年8月14日

2011年8月13日、琉球新報が小出裕章氏に関する記事を掲載しました。

以下、転載。
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「安全な基準ない」 「原発のウソ」執筆の小出氏

 ベストセラー「原発のウソ」の著者で、東日本大震災以前から原子力発電所の危険性を訴え続けてきた京都大学原子炉実験所の小出裕章助教が13日、西原町立中央公民館で「放射能と子どもたち」との演題で講演した。西原町立図書館の主催。約700人が駆け付け、関心の高さをうかがわせた。
 小出氏は政府が放射能の汚染レベルの安全基準値を設けたことに対して「安全な基準などない。放射能は微量でも危険だ」と指摘した。
 放射能汚染への向き合い方については「汚染された食料が出回ることは避けられない。子どもには汚染の少ないものを与えよう。給食も地産地消のものでまかない、福島や関東産は避けるべきだ」と語った。
 その上で原発事故で第1次産業が危機的状況にあることを踏まえ「第1次産業を守るためにも、大人は原発を許してきた責任に応じて覚悟をもって食べてほしい」とも呼び掛けた。
 原発と米軍基地の問題を重ね合わせ「米軍に従うのが国益だという人々が日本を治めている。人間の価値は強いものに従うことではなく、生きることが困難なものに目を向けることができるかだ。反原発の闘いと沖縄の闘いは同じだ」と力を込めた。
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引用元:「安全な基準ない」 「原発のウソ」執筆の小出氏 – 琉球新報 – 沖縄の新聞、地域のニュース


7月12日 琉球新報コラム「金口木舌」に小出裕章氏の発言が掲載

2011年7月13日

7月12日の琉球新報のコラム「金口木舌」に小出裕章氏のコメントが掲載されています。コメント欄にてZEPHYR様より教えていただきました。

以下、転載。

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2011年7月12日

 福島第1原発事故から4カ月。今思い出すと、むなしくなる発言がある。発生直後、原子力の専門家たちがテレビで強調していた言葉だ
▼「放射線量はレントゲンよりも、東京―ニューヨーク往復よりも低い。だから直ちに健康に影響はない」「チェルノブイリとは全然規模が違う」「メルトダウンなんてあり得ない」。彼らはどこを向いて研究していたのだろうか。無責任極まりない
▼一方で、良心に従って動いた学者もいる。先駆者は亡き高木仁三郎氏。「市民科学者」として反原発運動を率いた。常に「希望」を忘れず原発のない社会を目指した
▼最近注目を集めるのは木村真三氏。研究所が現地調査を制したため辞職し、福島で独自に放射線量測定を続けている。30キロ圏外の高汚染地域を突き止めて住民に避難を促したり、原発敷地外でプルトニウムを検出したりと、国の隠蔽(いんぺい)体質に現場から立ち向かう
▼ベストセラー『原発のウソ』の著者小出裕章氏は40年間危険性を訴えてきた。京大の研究室はいつも薄暗く、蛍光灯もエアコンも使わない。「電気よりも人間の命や子どもたちの未来がずっと大事だ」と社会の転換を勧める。「被害を福島だけに押し付けるな」とも述べ、国策の過ちを厳しく問う
▼そろそろ「原子力村」の官僚や電力事業者が、初心に立ち返り謙虚に耳を傾ける時だ。

転載元:金口木舌(2011年7月12日) – 琉球新報 – 沖縄の新聞、地域のニュース