10月12日 首都圏にもすでに相当量のストロンチウムが放出 小出裕章(zakzak)

2011年10月15日

2011年10月12日、小出裕章氏のコメントがzakzakの記事に掲載されていました。コメント欄にてedokko311様より教えていただきました。

以下転載。
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横浜マンションから“猛毒”ストロンチウム!迫る放射能汚染の恐怖
2011.10.12

 猛毒の放射性物質、ストロンチウム90が横浜市港北区のマンション屋上から検出されたことが12日までに分かった。福島第1原発事故で放出されたものとみられ、原発から100キロ圏外で検出されるのは初めて。専門家は「すでに広く飛散している。どこにでも(ストロンチウムが)あるということをきちんと認識すべき」と警鐘を鳴らしている。
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記事は以下のように続いている。 続きを読む »


8月6日 ストロンチウム汚染の危険性はセシウムと同程度認識する必要 小出裕章

2011年8月7日

2011年8月6日(土)、zakzakの記事「政府が放置するアノ汚染物質!がん、白血病があなたを襲う」に小出裕章氏のコメントが掲載されていました。

小出氏の発言まわりを転載。
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 京大原子炉実験所の小出裕章助教は、「少なくとも、ストロンチウムの汚染の危険性はセシウムと同程度認識する必要がある」と語る。

 「ただ、政府はストロンチウム汚染の検査に消極的。その理由は、セシウムに比べて分析にはるかに手間がかかるためでしょう。ガンマ線しか出さないセシウムに比べて、ベータ線を放出するストロンチウムの検査は、分析に要する人的労力も時間も膨大で、マンパワーが限られた現状ではそこまで手が回らないのが実情。しかし、全身に分布するセシウムに比べ、骨に蓄積するストロンチウムの危険性は5倍から10倍はあると考えられています」

 プルトニウムの放出はごく微量なため、「現段階で心配する必要はないと思う」と小出氏は言うが、「それでも、消費者の安心のためには検査するに越したことはない」と話している。

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引用元:政府が放置するアノ汚染物質!がん、白血病があなたを襲う – 政治・社会 – ZAKZAK


7月5日 再稼働しなければ電気料金36%増という試算について 小出裕章

2011年7月7日

7月5日zakzakの記事に、小出裕章氏のコメントが掲載されていました。コメント欄にてZEPHYRさまより教えていただきました。

以下、内容転載。

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原発再稼動しないと…電気料金36%増って本当なの?
2011.07.05

 資源エネルギー庁が所管する日本エネルギー経済研究所の試算によれば、原発を再稼働しなければ来年の夏も深刻な電力不足に陥るらしい。経済への悪影響は避けられず、電気料金は跳ね上がり、だから再稼働は必要-との結論だ。でもこれって本当なの?

 同研究所が6月下旬に発表した2012年度までの電力需給分析は、「原子力発電の再稼働問題を真摯に検討することがわが国にとって喫緊の課題となる」と結んでいる。

 根拠となるのは来年夏に予想される大幅な電力不足だ。全国にある54基の原発(4896キロワット)がすべて停止した場合、総発電能力は最大電力を7・8%下回る。安定供給には5%程度の予備率が必要とされるため、合わせて12%以上の大幅な節電が必要で、従来の不足分を石油による火力発電で補うと、地域によっては需要が発電能力を上回るとしている。

 さらに、火力燃料の消費量は劇的に増加し、石炭とLNG(液化天然ガス)、石油で2010年度比3・5兆円も調達コストが上昇。合わせて、産業用電気料金も同年度比で36%上がり、リポートでは「わが国の産業競争力への極めて深刻な悪影響も懸念される」と指摘。原発再稼働は不可避との結論を導き出している。

 しかし、「原発のウソ」(扶桑社新書)などの著書がある京都大原子炉実験所の小出裕章助教は、この試算について「今さら何を言っているのか。あきれて物が言えない」と一蹴した。

 「これまで水力、火力でまかなえる電力の合計以上になったことはほとんどない。わずかに足りなくなった量も、企業などの自家発電で吸収できる範囲。何よりピーク時というのは真夏の数日間の数時間に過ぎない。発電コストも電力会社の有価証券報告書を調べれば1キロワットあたり水力3・98円、火力9・90円、原子力10・68円と高くつくとの試算もある」

 また、ある原子力専門家は「『経済への悪影響』を錦の御旗にして財界をバックにつけ、とにかく原発を維持したい意図が見え隠れする」ともみている。

 「これからもこうしたミスリードは続き、さらに強くなるだろう。今はエネルギー消費そのものの抑制に目を向けるべき」とは小出氏。

 原発に頼らず石油などの化石燃料に偏りすぎるとオイルショックの二の舞いになりかねないが、再稼働しないと電気代が跳ね上がると言われても…。庶民の混乱は増すばかりだ。

引用元:原発再稼動しないと…電気料金36%増って本当なの? – 政治・社会 – ZAKZAK
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6月3日 安全な被曝は存在しない 小出裕章 (zakzak)

2011年6月3日

2011年6月3日、ZAKZAKに小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)に取材した記事が掲載されました。転載させていただきます。

「低線量でも“安全な被曝”は存在しない」(2011.06.03)

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 最近、「放射線レベルが低いから安全」とか「ただちに健康に影響を及ぼすものではない」と“専門家”が解説しているのをよく耳にします。しかし、放射線には「しきい値」はありません。「安全な被曝」などないのです。

 「しきい値」とは、放射線を浴びて体に症状が出る最低の被曝量を言います。でも、しきい値以下でも、細胞の分子結合が損傷を受けるのは避けられません。

 私のこの主張は、低レベル放射線の影響を長年調べてきた米国科学アカデミー研究審議会(BEIR)が’05年に出した見解――「被曝のリスクは低線量にいたるまで直線的に存在し続け、しきい値はない。最小限の被曝であっても、人類に対して危険を及ぼす可能性がある」――で裏付けられました。低レベルの被曝であっても、がんの発症率が上がるとの研究結果が出ています。どんなに低線量でも、被曝しないことにこしたことはありません。まして、放射性廃棄物をリサイクルして使用するなど、絶対にあってはならない。

 人形峠のウラン残土の問題でも、「安全です」と繰り返し残土を放置した機構(当時は動力炉・核燃料開発事業団)は、人形峠全体の0.6%にしかすぎない残土すら適切に処理できなかったのです。

 そして、ウランレンガを生産した鳥取県の三朝町では、それを2万個使って公園を造りました。自治体はいい加減な解決に手を貸すべきではないと思います。子供たちが遊ぶ公園に、放射性廃棄物が使われているのです。

 残土に限りません。原発からは、運転中も運転停止後も核のゴミが排出されます。そのうち低レベル放射性廃棄物は300年もの管理が必要です。300年後まで責任を持って管理するというのも、非常に大変なことです。

 さらに、原発から排出される高レベル放射性廃棄物は、その管理に100万年が必要で、日本では既に広島型原爆110万発分の廃棄物が溜まっています。しかし、この高レベル放射性廃棄物の処分方を確定できた国は世界に一つもないのです。

取材・文・撮影/樫田秀樹
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